白華現象が発色に及ぼす影響とその防止について
- 白華現象(エフロレッセンス)
白華はセメント構造物の表面が白くなり、白い生成物が浮き出る現象をいいます。
これはセメントに含まれる水溶性成分(主に水酸化カルシウム)が構造物の中に浸透した水分に溶け、カルシウムを含んだ水が構造物の表面に移動することで水分のみが蒸発し、残留した成分と空気中の二酸化炭素が結合して炭酸カルシウムの結晶として生成することで進行します。
- 白華の影響
白華すると着色した構造物の色は白くぼやけてしまいます(構造物の性能には影響しません)
- 白華の防止
白華を防止する手段としては以下のようなものが考えられます。①混和材や仕上材を使用する
⇒市販されている白華防止材を混ぜ合わせ時に添加すると効果的に白華を防止できます。
セメント防水材も水の浸透をある程度抑えるので効果的です。②施工環境を整える
⇒施工後の表面部での水分蒸発が遅くならない時期の施工が理想的です。
蒸発が遅いと溶け出した成分が多く表面に集中するため、白華し易くなります
(特に冬場の施工は顕著に白華しますので避けるべきです)③表面の効果的な処理
⇒洗い出しなどの施工法は表面の洗浄効果もあるため、施工後の白華が起こり難く、 防水材と組み合わせるとさらに効果的に白華を防止します。
漆喰の硬化不良~白華現象とチョーキングについて~
- 白樺現象の発生
漆喰も主成分が水酸化カルシウムであるために白華現象が発生します。これはやはり混水時の水分量や施工する季節によって発生しますので、メカニズム的にはモルタル・コンクリートの時と同じになります。